フィルム現像してます

伯楽寮解体のときのフィルムが溜まってしまっている。撮影済のフィルムはすぐにも現像すべきなのだが、何だかんだでもう3ヶ月以上放置…これはさすがにまずい、ということで昨日現像した。
初めての現像は6月の末あたりにトライした。最初はオーソドックスにD76で、友人onzから貰った公元、ラッキーという中国フィルムを実験台に。案の定、リールへの巻き込みに失敗して液が行かない箇所続発(現像は、フィルムを巻き込んだリールを、現像タンクにぶち込んで行う)。しかも絵を見ると妙にもわもわしている。古いポリ瓶をケチって使ったのと、定着過多が原因じゃないかと勘ぐり、せっかく作ったD76は捨てた。結局ケチったがために、ポリ瓶よりも高い現像液を捨てる羽目になった俺はバカ。定着も8分くらいやっていたのを6分に短縮したらわりかしうまくいった。しかも定着液は再利用できるのをすっかり忘れ、一回ごとに捨ててしまっていた。勿体ない。
現在取り急ぎ現像すべきなのはPlus-X10数本で、マイクロドールという超微粒子現像液を1:3に希釈して現像している。だいぶ前に、試し撮りをこの組み合わせで現像したら、ピタッとはまったように思えたので。瓦礫や木材の組まれている様子を、よりシャープに表したい、という狙いもある。
あれこれやって、スキャン用だと24℃で11分30秒から12分くらいのところに落ち着きつつある。10数分という、わりかし長い時間をかけて現像しているのに、10秒単位で結果が変わってしまうのに恐々とした。標準タイムよりかなり押し目だが、スキャナ相手だとこれくらいでちょうどいい*1。ベキバキな絵を作ってやろうともっと長い時間かけてもやってみたのだが、伯楽解体という被写体にはそぐわなかったのか、なんか下品な絵になってしまった。以降、あまりコントラストを強くしないようにしている。意外に自分は軟調な絵のほうが好きなのかも知れない。あと、軟調な絵を硬調にするのは比較的やりやすいが、硬調な絵を軟調にするのはいまいちやりにくい、というのもある。

7時間かけて結局5本しか現像できず…やはり希釈現像だと時間がかかる。とはいっても、これ以上のスピードアップは辛いかも。現像は意外に気力と体力を使うし、下手に疲れた状態で手順を間違えると取り返しのつかないことになる。しかも暗室作業と同じで*2、軽い興奮状態になるために気付かない間に結構疲労していることが多い。手元には1:3に希釈するところを、1:2の希釈液で現像してしまった真っ黒なネガが5本…しかもなんだか絵がもわもわしている。無理は禁物だ…

Plus-X&マイクロドール希釈ではなんとか様になってきたが、他にもフォルテパン、フォマパン、イルフォードFP125、トライX、トライXをISO1600まで増感したものと、よりどりみどりのフィルム達が待ち受けている。純正の現像液も用意はしてある。マイクロドールやD76と比較してみるつもりだ。楽しみだけど億劫だ…

さてはて、もうすぐ夜中の3時…明日は10時の列車に乗って出発だが、間借りしている事務所にフィルムを干しっぱなしだ。片付けついでに2〜3本現像してくるか。本当は今日中に機材をヤフオクに出品したくて、わざわざデジカメも借りていたんだが…狭苦しい家に、簡易スタジオを設置したりライトを発掘するのが億劫で、スキャナと格闘しているうちにいつの間にか日付が変わってしまった。

*1:現像液に浸かっている時間が長いほど、温度が高いほど明るくなり、コントラストも強くなる

*2:フィルムの現像は、リールへの巻き込みのみ完全暗黒で行い、タンクに入れた後は明るい場所で出来る