D-76現像

D-76での増感現像をまとまった数(早池峰神楽を撮ったもの)始めるにあたって、現像を始めたばかりの頃、1:1現像したものをスキャンしてみた。ネガはトライX、機材はRB67とK/L65mm F4/5でテスト用にサカサカと伯楽を撮ったものだ。
いざスキャンすると、思ったよりもずっとシャープで上品なグレートーンの写真が出てきて軽く驚く。右も左も分からずに3分も連続撹拌していた(通常は1分)ネガとは思えない。うーん、今まで自分はトライXというフィルムを大きく誤解していたのかも。ISO400のフィルムとは思えない滑らかさだ。シャープネスも十分。
シャープネスを追求するあまりマイクロドールばかりを使うようになっていたが、D-76で現像しても十分なシャープネスが得られることが分かった。トライXが優秀ということもあるが、K/Lレンズが十分にシャープでよく解像するからというのもあるだろう。となればD-76のほうがグラデーションが奇麗だし、もっと積極的に使っていこうと思う。安いし。マイクロドールのカリカリとしたシャープさは、夏の日差しの強いような景色にはよく合うだろうが、これからの季節はD-76がいいかも知れない。
K/Lレンズだが、手持ちで、1/125秒程度で撮っていたのに、4000dpiの解像度でもまだ追いつかないほど解像している。早池峰山のE100Gを使用した撮影では発色が説明的というかぺったりとしているというか、なんとなく好きになれなかったマミヤのレンズたちだったが、岩手山でEPRを使った時のきりっとした発色(季節が夏と秋で違うのも影響しているだろうけど)、そして今回の現像結果で十分なシャープネスがあることとモノクロでも行けるということが分かって、評価が上がりまくりに。早くMamiya7が欲しいなどと思っていたが、重さに耐えられなくなるまではRBで行こうと思う。そして35mmの出動機会はますます減りそうだ。RBの写りに慣れてしまうと、35mmの映像が薄っぺらく見えてしまうようになってしまった。