春n番

今日は風が強い。昼間の呑気さを裏切るかのように夜は気温が下がり、南風のような東風のような風が吹き荒れている。揺れる木々の音も、冬のような寂しいものでなく、すでに生き物とか、何か得体の知れないものとかの気配を感じさせるものに変わっている。寂しさと不気味さが同居して、なんとも心細い。月が出ているのに霞に隠れているためか、暗い。
暗闇のなか、向こうの方にぽつんと見える(筑波は景色がやたら広いのです)カブのオレンジなヘッドライトの軌跡が、変に仄暗くて、まるで鬼火のように見えた。

そんな夜は、田中の羽ばたきと鳴き声がなんとも頼もしいものです。