トミー帰る

どこに行ったかと心配していたが、土砂降りの中やせ細って帰ってきた。腹がさぞかし減っているだろうと牛乳をあげようとしたら、興奮して俺にまとわりつき、注ぐことができない。ようやく注いでやると、最初は勢いよく飲みはじめた。でもすぐに飽きやがった!!一応冷凍庫で死んでいた、賞味期限が切れた肉をやってみるとうなりながらがっつき始めた。しばらくして、「ずいぶんうなりやがる」と思っていると恫喝のような一声。やつだ。最近トミーの縄張りを著しく侵害し、本丸のikasama邸にまで乗り込んだ野良である。外に出ると肉は空、トミーはカラーボックスに入って震えていた。情けないやつである。野良は俺に見つかったと見るやすばしっこく逃げ、俺に攻撃の隙を与えさせなかった。
俺がそばにいるとおそるおそるトミーはカラーボックスから出てくる。「肉なくなちゃったから牛乳飲め」と牛乳をもう一度差し出すと頭で皿を押しのけようとする。ちっとも飲まない。しかも未練がましくこぼれた肉をちょぼちょぼと拾うトミー。「この贅沢モンが!」と俺はトミーをこづき、悲しく牛乳を捨てるのであった。。


風呂場のバケツでゴキブリが泳いでいた。正確にはもがいていたというべきか。