カラーメーターを買ってみた

昨年、飯豊でお昼時に撮った写真が何とも情けない色カブリ、というよりも崩れを起こしていた。そもそもお昼時は風景写真にとっては原則ご法度な時間なのだが、ベースキャンプを近くに作れない場所だったので、どうしてもお昼時に撮るしかなかったのだ。伯楽写真でも、昼時にコダクロームで撮った写真は救済しようのない状態に、ネガで撮った写真は難解なパズルを解くかのような調整を強いられることになった。
写真にとって紫外線の強い状態、つまり色温度の高い状態は、青い色被りはするわ(人物なんかは不健康な感じに写る)、コントラストは低下するわ、露出は狂うわで、かなりの敵である。世の中にはそれを軽減するためのUVフィルターやスカイライトフィルターというものがあるのだが、これらは常用フィルターとして使われることを前提に作られており、効果も控え目である。上のようなあまりに色温度が高い状況だと補正しきれなくなってしまう。ちなみに、色温度の低い状態は、赤外線が強めで赤っぽくなるので、割と歓迎される。夕焼けとか朝焼けは、見た目以上に赤くても文句を言う人はまずいない。人物も然り、ということでUVやスカイライトが常用となっているわけである。

そんなこんなで、前々からカラーメーターがあるといいなぁとは思っていた。が、如何せん滅茶苦茶高い。とくに、ほぼ唯一カラーメーターの製造元であったミノルタが製造を止めてしまってからは、中古価格が高騰気味だった。最近KENKOだかどこかが販売してくれるようになったので、旧式のものは手の出る値段になった。
つい一昨日、OMズイコーの50mmマクロF2という、ズイコーレンズ中3本の指に入る名レンズが中古屋に安く出ていたのを確認、そさくさと行ってみるも売り切れ、やりきれない思いを抱えて売り場を彷徨していると、カラーメーターがあるじゃありませんか、ということで購入。

といってもまだフィルターを揃えていないので意味ないのだが…とりあえず今回の山行には持って行ってみて、測定値を集めてみよう。しかし、こういう趣味性のない実用品というのは、買ってもあまり嬉しくない。